第6話 「希望は生まれる」
ロジャーに結婚を申し込まれたものの、アンを一緒に連れて行くことを反対されて悩むエリーザは、迷った末にとうとう父親のいる納屋の戸を叩きました。開けた戸の向こうに立っていたのがエリーザだと分かると、バートはこれまで一度もなかった娘の訪問に驚きます。エリーザは家族を苦しめる父を幼い頃から嫌って近寄ることすらなかったのです。エリーザがバートに辛い気持ちを告白し、2人は重苦しい空気の中しばらく黙っていましたが、バートは静かに口を開くと、もしこの結婚をあきらめればエリーザがきっとアンを憎むようになるだろうと告げるのでした。自分で気付きもしなかった心の奥底を言い当てられて、エリーザははっとします。そして納屋に忍び込んで聞き耳を立てていたアンも、エリーザが本当は自分を置いてロジャーと一緒に行ってしまいたいと思っていることを知り、心臓が止まるような恐ろしい気持ちになりました。でもエリーザは、彼女自身の人生を生きるべきだと、動揺する背中を押してくれたバートに初めて父親らしい感情を見出せたことに驚き、そして頬を涙でぬらしながらバートに感謝の気持ちを伝えたのでした。エリーザが家に戻ると、具合が悪いジョアンナが起きてきてアンを探していました。エリーザはアンが納屋の話を聞いてしまったことに気づき、慌ててアンを探しに表に出ます。でもアンは、自分を探してくれたエリーザに言葉もかけないまま呆然と去ってしまいます。慌ててアンを追うエリーザが見たものは、黙々とエリーザの荷物をかばんに詰め始めたアンの姿でした。