第19話 「悲しいお茶会」

秋の気配に包まれ始めたメアリズビルの町。いつの間にかアンは、学校の仲間に囲まれて楽しい空想話をせがまれるようになっていました。でもアンとは反対に、これまでいつも皆の中心にいたミルドレッドがひとりぼっちになっていました。ミルドレッドの両親はいつも仕事で忙しく、ミルドレッドは広いお屋敷でもひとりぼっちで、とても寂しい想いをしていました。ヘンダーソン先生はそんなミルドレッドを影で心配し見守っていました。ある日ミルドレッドは、家に友達を呼んでお茶会を開きたいと母親のポーラにお願いしますが、ポーラは貧しい家の子であるアンを呼ばないように言いつけます。翌日学校で女の子たちに招待状を渡すミルドレッドでしたが、母親の言う通りアンの分は用意しませんでした。アンは悔しい気持ちになりますが、強がって忙しいから行けないなどと言ってしまいます。ミルドレッドの仕打ちを怒るアンでしたが、本当は一度で良いからお茶会のお客様になってみたくてたまりませんでした。そこで、アンは自分もお茶会を開いて皆を招待すればいいと思いつくのでした。ミルドレッドのお茶会はとても豪華で、招待された女の子たちもうっとりとするばかりでしたが、皆ここにアンがいればと、アンのことを話してばかりで、とうとうミルドレッドは怒って皆を追い出してしまいます。それ以来学校に来なくなったミルドレッドをヘンダーソン先生はとても心配します。先生は、放課後アンが皆にお茶会の招待状を配っているのを見掛けると、どうしてミルドレッドを招待しないのかアンに問うのでした。

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