第21話 「さよならの雪」
友だちだと思っていたジェフリーに罠にはまり、盗みの疑いをかけられてしまったバート。バートは鉄道会社の小部屋に1週間閉じ込められていましたが、漸く外に出されると、逃げた男たちはすぐ捕まったもののジェフリーだけは逃げおおせたと聞かされます。鉄道会社の社長はバートがだまされただけなのを知って警察に突き出すことはしませんでしたが、黙って鍵を持ち出したバートを首にしてしまいます。その上、盗まれた商品による損害を償うように言われ、バートは絶望的な気持ちになりながらもその言葉に従うしかありませんでした。町ではバートが悪事を働いたという噂が流れていましたが、トーマス家の皆はバートの帰りをひたすら待ち続けていました。バートはとうとう家に戻ってきますが、まるで亡霊のような顔で待っていた皆の姿を一瞥もせず納屋に閉じこもってしまいます。心配したジョアンナが追いかけますが、バートは床をはがして隠していたお酒を取り出すと、怒りと悲しみにくれるジョアンナに、子どもたちを連れて里へ帰るように告げました。アンが怒ってバートからお酒を奪い取りますが、自分のことを誰一人幸せにできない負け犬だと吐き棄てるバートの頬には涙が伝っていました。そんなバートを見たジョアンナも悲しさの余りアンにすがって泣くばかりでしたが、やがてジョアンナはバートの代わりに毎日仕事に出ることを決心します。ジョアンナはアンに自分の代わりにハリーとノアの面倒を見るように頼みますが、それはアンにとっては一番恐ろしい、もう学校へ行けなくなるということでした。