第24話 「クリスマスの魔法」

バートが自分を省みず、吹雪の中を薬を取りに行ったおかげで、ノアは一命を取り留めました。雪に投げ出され体が動かなくなった時、自分のこれまでの人生を後悔し、家族を大切に思う気持ちを取り戻したバート。疲れからうたた寝をしていたバートが目覚めると、ベッドのノアを囲んでジョアンナもアンもホーレスたち皆が陽だまりに包まれて笑い合っていました。ジョアンナは目覚めたバートの体を気遣い、ノアの病気が家族の心を繋いでくれたのだとつぶやきました。明日がクリスマス・イブだとアンが気づくと、バートは森に行って樅の木を切り、クリスマスツリーを飾ろうと言い出しました。子どもたちは大喜びで一緒に外へと飛び出します。バートたちが無事に大きな樅の木と一緒に戻ってくると、ジョアンナは物置から古い箱を探し出します。ほこりだらけの箱を開けると、そこには美しいクリスマス・ツリーの飾りが詰まっていました。それはジョアンナが幼い頃、家のツリーを飾っていたものでした。ドアにリースを取り付け、皆で一緒に飾り付けを始めます。最後にバートがノアを肩車し、ツリーの一番高いところに星を取り付けました。ジョアンナは明日のパーティのためにご馳走を用意すると張り切ります。何とかチキンを手に入れる算段をするジョアンナを、バートはじっと見ていました。翌日バートはクリスマスのプレゼントを用意しようと、町の雑貨屋に箱を抱えて出掛けていきました。バートは皆へのプレゼントのために、昔優勝したダンス大会のトロフィーとその時にはいていた栄光のダンス靴を売り払う決心をしたのです。その夜、トーマス家には今までにない幸せな時間が訪れたのでした。

   とじる