ミーナの誕生日の朝。早起きしたポルフィは、誰にも内緒でミーナへのプレゼントを作っている。クリストフォールは村長の車の修理代の代わりに、車を借りてみんなでピクニックに行くことを伝える。クリストフォールと一緒に村長の家に向かったポルフィは、父の修理作業を一生懸命に手伝う。そしてピクニックに出かけた一家は、円形劇場の遺跡にやって来た。舞台だった場所の真ん中に立ち、古代の歌姫になりきってみんなに語りだすミーナ。家族の拍手に迎えられ、ミーナはいつか本物の舞台で歌ったりお芝居したりする人になりたいと、夢を話すのだった。
今日はクリストフォールが帰ってくる日。ポルフィとミーナは待ちきれなくなって、早めにバスターミナルまで迎えに出かけていく。小さな港で漁師の働く姿や行きかう車を眺めながらバスを待っていたが、予定の時刻を過ぎても中々現れない待ち人に、だんだん不安になってくる2人。辺りが暗くなった頃、ようやく父クリストフォールが帰ってきた。家に向かいながら口々に、父がいなかった間の出来事を話すポルフィとミーナ。母の出迎えを受けて久しぶりに家族が揃った夕食の席で、クリストフォールが語る修理工場の計画に、ポルフィは目を輝かせるのだった。
気持ちのよい早朝、畑を手伝いに出かけるミーナ。朝寝坊を起こされたポルフィは、アネークが取り出した懐中時計に心を惹かれる。それは母が父と結婚をした時に、唯一から実家から持ってきた大切なものだった。学校から戻ると、父クリストフォールから手紙と小包が届いていた。ミーナにはギリシャ神話の本、ポルフィには自動車の本。アネークにはスカーフのお土産、そして間もなく父が帰ってくるという知らせに喜ぶポルフィたち。そんな嬉しいことのあった後、ある夜、屋根裏の子供部屋に何かがやって来た。
ポルフィとミーナは、ギリシャの小さな村シミトラに住む仲の良い兄妹。父のクリストフォールが自動車修理工場を造るためにアテネへ出稼ぎに出ている中、母のアネークを助けて暮らしている。
ある日ヤギの世話をしている途中に、車が大好きなポルフィはミーナを置いて走っているジープを見にいってしまう。ポルフィが放り出したためにヤギが逃げ出し、どうすることもできずに一人で泣きそうになっていたミーナ。やって来たアネークと一緒にヤギを呼び集めるが、一頭いなくなってしまった。戻ってきたポルフィは反省して慌ててヤギを探しにいくが・・。