ある町の工場で、ポルフィは旅を続けるためのお金を貯めるために住み込みで自動車修理の仕事をして働いていた。その日、街の中央を流れる大きな川の中洲にある刑務所では、一人の囚人が逃げ出し、街の人々が行方を探していた。修理工場の主人のロベールは安い賃金で雇い人をこき使うので、働き手の一人のクロードは翌日出て行くことに決め、一緒に工場を辞めて囚人を見つけて報奨金を貰おうとポルフィを誘う。ポルフィは旅費をもっと稼ぎたいために一旦は断るものの、夜、狭苦しく寝付けない寝室を我慢できずに抜け出すと、やはりもう出て行こうと決心し修理中の車の後部座席に毛布と一緒に潜り込むのだった。やがて夜も更けた頃、静まり返る工場にこっそり人影が忍び込んで来る。ポルフィがいるとも知らないまま車を盗もうとした女性は、街の人々が探していたマリアンヌだった。エンジンの音に起こされて顔を出したポルフィを見たマリアンヌは、ビックリするとそのまま急発進した車でポルフィを連れて行ってしまう。