2016年12月2日より22日の期間、イタリア文化会館エキジビションホールにて、『マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展』が開催されます。
日伊国交150周年記念として、イタリアの少年”マルコ”が活躍する「母をたずねて三千里」の様々な資料が展示されます。
「母をたずねて三千里」はイタリアの少年”マルコ・ロッシ”とその家族の物語を、日本の誇る最高のクリエーター集団が52本のシリーズ物として発表し、大人気となったテレビアニメーションです。その中で重要なスタッフとして活躍されたのが、キャラクターデザインおよび作画監督を努めた小田部羊一氏です。本展は彼の創作を中心に、制作に使われたアニメーション・ドローイングや、宮崎駿氏によるレイアウト、高畑勲監督による絵コンテ、椋尾篁美術監督による背景画など多彩な資料を展示して、いまなお世界に注目されている本作品の魅力の源泉をさぐります。
アニメーター、キャラクター・デザイナー
1936年台湾台北市生まれ。1959年東京芸術大学美術学部日本画科卒業。同年東映動画(株)へ入社。
アニメーターとしてもりやすじ、大工原章、楠部大吉郎の下で研鑽を積む。劇場長編映画「わんぱく王子の大蛇退治」(1963)、「太陽の王子ホルスの大冒険」(1968)、「長靴をはいた猫」(1969)、「空飛ぶゆうれい船」(1969)、「どうぶつ宝島」(1971)などで活躍する。1971年高畑勲、宮崎駿と共にAプロダクションへ移籍し「パンダコパンダ」(1972)、「赤胴鈴之助」(1972)の作画監督をつとめる。後にズイヨー映像、さらに日本アニメーションへ移籍し「アルプスの少女ハイジ」(1974)、「母をたずねて三千里」(1976)のキャラクターデザイン・作画監督として活躍する。1985年からは任天堂開発部に勤務し、「スーパーマリオブラザーズ」でゲーム制作に参加、現在も「ポケットモンスター」シリーズ(長編映画)の監修など、常にアニメーション史に残る名作にその名を刻む。
著書「小田部羊一アニメーション画集」(アニドウ・フィルム刊)、「アルプスの少女ハイジ/小田部羊一イラスト画集」(廣済堂出版刊)他。
・会場:イタリア文化会館 アニェッリホール
・各日16時開場 16時30分開演
・入場無料
12月10日(土) |
トーク:小田部羊一(作画監督) 作品上映:「 母をたずねて三千里/第1話いかないでおかあさん」 長年の活躍に対して2015年度第19回文化庁メディア芸術祭功労賞が贈られたばかりの小田部氏をゲストに招き、本作の舞台裏の話をお聞きします。作品中のマルコ、フィオリーナなどメインキャラクターだけでなく、イタリアそしてアルゼンチンに渡ってからの全ての登場人物を小田部さんは創り出しました。また作画監督として生命感あふれる「動き」の創造に力をそそいだのです。 |
12月17日(土) |
トーク:高畑勲(監督) 作品上映:「 母をたずねて三千里/第2話ジェノバの少年マルコ」 脚本家深沢一夫氏と共に、掌編を原作として1年間続く52本のシリーズとして(いわば26時間の長編として)編み直したのが監督の高畑勲氏です。”イタリア・ネオリアリズモ”の影響を受けて制作されたという本作で、スタッフがジェノバの少年に懸けた想いをお聞きします。 |
12月18日(日) |
ジャズ・コンサート:中村力哉 Life is now trio 「MARCOとイタリアンシネマの名曲」 作品上映:「 母をたずねて三千里/第8話ゆかいなペッピーノ一座」
いまや気鋭のトリオとして最も注目を浴びている中村力哉 Life is now trioが、イタリアンシネマの名曲をジャズにアレンジして贈る素敵なコンサートの夕べです。 |
お申し込み方法 | 参加ご希望の方は、件名を「開催日時+題名」として、お名前、電話番号、参加人数を明記の上、メールにて下記アドレスまでお申し込みください。 eventi.iictokyo@esteri.it |
会場 | イタリア文化会館 エキジビションホール |
期間 | 2016年12月2日(金)~22日(木) 11:00~18:00(会期中無休) |
入場料 | 無料 |
主催 | イタリア文化会館 |
コーディネーター | イラン・グェン |
構成 | なみきたかし |
後援 | イタリア大使館 |
協力 | 日本アニメーション株式会社、アニドウ、日本アニメーション文化財団 |
お問い合わせ | TEL:03-3264-6011(内線13,29) eventi.iictokyo@esteri.it |