ギリシア・アテネ空港に到着前に、経由地のイタリアで機体故障のためにいきなり4時間足止めをくらってしまった。
その間状況報告がなく、もちろん日本語によるアナウンスも無いのはお国柄。イタリアからやって来るコーディネーターの酒井さんと、アテネ空港で待ち合わせ。ツアー到着時間がかなり遅れ、酒井さんの荷物も届いてなかったりと、波乱含みの取材初日の始まり。
レンタカーに付いていたナビが故障していて、宿泊地がよく分からず街中をグルグル回ることに。夜明けにようやく到着、一時間ほど仮眠して出発。それでも相変わらずナビは壊れていた。
地図を頼りに出発したツアーは、まず海に面した小さな村「Psath」へ向かう。
主人公の住む村のイメージに近いのでは、と選んだそこはイメージとは違った小奇麗な村だった。2000年のオリンピック開催を境に古い建物は建て直されているとのこと。古き良き風景が失われていくのは、どこでも同じようだ。
デルフィの遺跡方面へ向かってしばらく走ると、監督が急にストップをかける。
美術の坂本さんがカメラとともに飛び出して斜面を駆け上がると、一軒の掘っ立て小屋のような住居。そこは気味が悪いくらいに思い描いたイメージとピッタリくる場所だった。コーディネーターの酒井さん曰く、神の思し召しだそう。
無名の風景ばかりでなく観光地っぽいコリントス遺跡(Ancient Korinthos)に行くと、なんと従業員のストの為入場できず。周辺をなんとかカメラに。
イタリアへ渡る船に乗る為パトラ(Patra)の港へ向かう途中、スタンドで間違って軽油を入れられ高速でエンスト。
乗船時間ギリギリで到着すると、目当てのバーリ行きの船は定刻どおりに出航してしまった。コーディネーター曰く、時間通りに出航するなんて普通ありえないそう。目的地を変更してブリンディシ(Brindisi)行きのフェリーに乗船し、翌日どうにか「ポルフィの長い旅」の出発地点・イタリアに到着。
その後、このほかにも色々なトラブルありましたが、これも神の思し召しなのだと思い、何とか最終到着地点のパリまでたどり着けました。おかげで、ストーリー作りのヒントはたくさんできました。
道中、暑さとのどの渇きの連続だったり、時間と場所が悪かったのか食堂などにほとんど行けず、食事がパンやパスタ、スナック中心になってしまったり、宿泊予定のホテルのチェックインがほとんど夜中で、予約していたのに部屋がないと宿泊拒否されたりもありました。
スタッフの皆様大変お疲れ様でした!ポルフィスタッフの長く過酷な取材の旅でした。