1975年にTV放送が始まり、最新作まで26作品を数える「世界名作劇場」シリーズは、人々を思いやる優しい気持ち、人と動物、そして自然との共存など、一貫して「愛」を描く普遍的な物語として日本はもとより世界中の多くの子どもたちに親しまれて参りました。
その記念すべき第1作は、心優しい少年ネロと彼を最後まで支える賢い愛犬パトラッシュの物語「フランダースの犬」です。この作品に描かれた少年と労働犬の"固い絆"の物語は、国を超え、時代を超え、現代の私たちの社会における盲導犬や介助犬、聴導犬などの人の生活を支え助ける補助犬"アシスタントドッグ"の活躍に見ることができます。多くの"アシスタントドッグ"たちが、今も障がいを抱える人々を心身ともに"固い絆"によって支えているのです。
日本アニメーションでは、2010年「世界名作劇場」35周年記念事業の一環として、視覚障がい者の生活と社会進出をサポートする補助犬「盲導犬」の育成普及活動へのささやかなお手伝いができるよう「世界名作劇場」シリーズを代表する作品「フランダースの犬」に登場するパトラッシュの名前を冠した「パトラッシュ基金」を発足し、全国8箇所の盲導犬育成団体の連合施設、NPO法人全国盲導犬施設連合会の行う、盲導犬育成普及事業を支援しております。
「世界名作劇場」シリーズが、これから社会を担うべき子どもたちの健やかな成長と将来を願い、良き作品づくりを目指してきたように、この度の支援活動が隣人を思いやるやさしい社会づくり・発展への一助となることを切に願います。