1975年に「フランダースの犬」を第1作目として始まった「世界名作劇場」シリーズは、日本のアニメーションを代表する作品として、これまで日本中の多くの子どもたちとその家族に親しまれて参りました。
フジテレビ系列で毎週日曜日の夜19時30分より本放送がなされた本シリーズは、日本のアニメ番組で最も有名な作品に成長し、これまで多くの推奨・受賞を受け、全26作品の長いシリーズとして幅広い年齢層のファンの支持を獲得しています。
アニメーション黎明期より幾多の作品に携わった“アニメーションの神様”森 康二氏をはじめ、「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」の高畑勲氏、宮崎駿氏、「トム・ソーヤーの冒険」「ペリーヌ物語」「ふしぎな島のフローネ」のキャラクターデザイナーの関修一氏、また「愛少女ポリアンナ物語」「ロミオの青い空」を手がけた佐藤好春氏が活躍し、昨今アニメ界で活躍する多くの優れたアーティストがシリーズ作品の制作に携わったことでも知られています。 「フランダースの犬」に登場するパトラッシュのキャラクターデザインは、森康二氏の手によるものです。
1975年に誕生した「世界名作劇場」は、第1作「フランダースの犬」よりスタートいたしました。「パトラッシュ基金」の名称は、この物語の主人公の心優しいネロ少年に助けられ生涯ネロ少年を支え共に生きた、世界的に有名な愛犬・パトラッシュから命名いたしました。
「フランダースの犬」を生み出したイギリス人の作者ウィーダは、自身も30匹の犬と暮らす有名な愛犬家として知られ、作家活動の傍らイタリアにおいて動物愛護協会を設立し、自身の愛犬のみならず長きに亘って多くの動物たちのために力を尽くしました。
私たちは、作品を通してウィーダの伝えたかった思い「人と関わるすべての動物、生き物たちへの感謝や愛」という遺志を踏襲して、この「パトラッシュ基金」に受け継いで参ります。