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第13話 ジャン・ヴァルジャンとコゼット
夜の森で出会ったコゼットの水汲みを助けたジャン・ヴァルジャンは、通りすがりの旅人の振りをしてワーテルロー亭に宿泊を求める。テナルディエ夫妻は、一人こき使われるコゼットを気遣い休ませようとするジャンを不審がるが、思わぬ大金を持っている様子に驚かされながらも、うまく金を騙し取ろうと手厚くもてなす。翌朝、靴の中にクリスマスプレゼントの金貨を見つけたコゼットは、ジャンが自分を迎えに来たことを知らないまま、今日こそ母がやってくるのではと希望に顔を明るくするのだった。
第14話 二人きりの旅
ワーテルロー亭から無事コゼットを連れ出したジャン・ヴァルジャンは、追っ手を避けながら街道沿いをパリへと向かっていた。辛い生活を思い出しては怯えるコゼットを慰めながら、とうとうジャンはコゼットにファンティーヌのことを告げる。一方逃げる二人と行き違うようにモンフェルメイユ村に現れたジャヴェールに、テナルディエは娘をさらわれたと嘘の申し立てをする。しかしジャヴェールは訴えに耳を貸さず、犯罪者でありながら危険を顧みず約束を守り通すジャン・ヴァルジャンの行動に強い疑念を抱くのだった。
第15話 二人の絆
パリへ向かう途中、運河と大聖堂のある大きな街に立ち寄るジャン・ヴァルジャンとコゼット。賑やかな街並みに目を見張るコゼットは、次から次へと楽しそうに店先を覗き込んでは人形に文字を読んで聞かせて歩く。ジャンはその姿に微笑をもらすが、街中の警官の姿に緊張を隠しきれなかった。コゼットと共にいながらも、常に警察の目に怯えながら街を歩かなければならない。自分の身の上に激しく自問を繰り返し不安にかられたジャンは、ふとしたことで目を離したすきにコゼットとはぐれてしまう。
第16話 パリのゴルボー 屋敷
パリの街外れにあるゴルボー屋敷で、名を偽ったジャン・ヴァルジャンとコゼットの新しい生活が始まった。ジャンはコゼットとの穏やかで心慰められる生活を大切に思うが、ひっそりと隠れるように暮らす二人に対し、屋敷の管理人の老婆はだんだん疑いを持ちはじめていた。一方パリまで来てなおジャンを捕まえられず、失意のままに去ることになったジャヴェールは、パリ警察への配属を持ち掛けられ、改めてジャン・ヴァルジャンを負い続けることを誓うのだった。
第17話 迫り来るジャヴェール
パリに暖かく柔らかな春が訪れるが、ジャン・ヴァルジャンとコゼットは、変わらず人目を避けゴルボー屋敷でひっそり暮らしていた。学校へ行く子どもたちの声を聞き憧れを持つコゼットを見て、ジャンは昼間の外出を決意する。しかしその頃ジャヴェールは、二人が外出する時に施しを与えていた浮浪者の言葉から、だんだんにジャンの居所に気づき始める。ある夜とうとうジャヴェールがゴルボー屋敷に現れ、間一髪のところで屋敷を抜け出したが、必死に逃げる二人を警察は無慈悲に追いかけるのだった。
第18話 忘れていた再会
ジャヴェールによって路地に追い込まれたジャン・ヴァルジャンとコゼット。高い塀を乗り越えて間一髪で逃げ込んだ先は修道院の庭だった。そこで二人は、ジャン・ヴァルジャンがマドレーヌ市長であった時に命を助けた老人・フォーシュルヴァンと再会する。変わり果てた身の上を隠そうとするジャンにも関わらず、マドレーヌ市長を恩人と慕うフォーシュルヴァンは、二人を助けることを誓う。修道院に匿うための案をフォーシュルヴァンから聞かされたジャンは、穏やかな生活を手にするためにある決意をする。